この記事を読んでいるあなたは、
- ステーブルコインの仕組みや特徴を知りたい
- ステーブルコインのメリットやデメリットを知りたい
- ステーブルコインの種類や銘柄、将来性を知りたい
上記のように考えているかもしれません。
今回は、そんなあなたに向けて「ステーブルコインの仕組みや種類、種類や主な銘柄、メリット・デメリット」などをお伝えしていきます。
2024年最新!初心者に人気の仮想通貨取引所
ステーブルコインとは?仕組みを解説
ステーブルコインとは、取引価格が安定するよう設計された仮想通貨(暗号資産)の一種です。
ステーブル(Stable)には「安定した」という意味があり、日本語にすると「安定したコイン」となります。
仮想通貨はたくさんのものがありますが、いずれもボラティリティ(価格変動の度合い)が高すぎるのが課題です。
1日で数万円から数十万円単位で値動きするので、決済手段として利用できません。
最近では仮想通貨といえばお金稼ぎのために保有する人も多いですが、もともと仮想通貨は決済手段の多様性や利便性を向上するために誕生しました。
そんな中で誕生したのがステーブルコインです。
価格変動が激しすぎるという課題を克服し、仮想通貨が持つべき本来の役目を取り戻しました。
ステーブルコインの種類
ステーブルコインには、3つの種類があってそれぞれ特徴が異なります。
それぞれどのような特徴を持っているのか詳しく解説していきます。
法定通貨担保型
法定通貨担保型は世界各国が発行する法定通貨を担保にしていて、法定通貨との交換比率を固定化されています。
そのため価格の安定性は抜群です。
ただ、発行会社の担保保有量が不足していると価格が下落することもあります。
コインの発行元が発行枚数と同じ量の法定通貨を持っていないと危険なので、発行企業元の信頼性はよくチェックしておきましょう。
法定通貨担保型の代表的な仮想通貨はTether( USDT)です。
Tetherは米ドルに連動しているので価格帯が安定するメリットがあります。
その一方で、極端な値上がりは期待できないので投資対象としてはあまり魅力的ではありません。
仮想通貨担保型
仮想通貨担保型は仮想通貨を担保にしています。
ビットコインやイーサリアムのような価値が安定している通貨を採用することが多いです。
ただ、仮想通貨自体がボラティリティが高いので価格安定性が低く、そこまで採用されていません。
価格の安定化を図るために、担保とする仮想通貨を2倍以上に増やすこともあります。
仮想通貨担保型の中でも有名な仮想通貨はDAIです。
DAIはイーサリアムやBATなどを担保としていて、為替変動リスクがそこまで高くありません。
無担保型
無担保型は通貨を担保としていません。
仮想通貨の発行元が常に需給量を見ながら供給量をチェックして、価格帯を一定に保つことを目指しています。
価値を統一するためのアルゴリズムで調整することもあり、アルゴリズム型と呼ばれることもあります。
担保資産に依存しないので、オリジナル通貨の供給量で調整できるのがメリットです。
しかし、発行会社が使うオリジナル通貨の信用が低いこともあるので注意しなければいけません。
無担保型の中でも有名なものはAMPLです。
AMPLは需給のバランスを考慮して、供給量を決定しています。
ほかの仮想通貨による価格変動を受けづらいのが特徴的です。
ステーブルコインの特徴/メリット
ステーブルコインの特徴やメリットを解説していきます。
価格変動(ボラティリティ)が小さい
ステーブルコインの大きな特徴は価格帯が安定しているところです。
仮想通貨はボラティリティの高さが問題視されていましたが、ステーブルコインによって解決されました。
ただ、絶対的に価格が安定しているのかと言えばそんなことはありません。
たとえば米ドルの価値が下がると、ステーブルコインの価値も下がります。
価値が変動することはありえますが、それでもめったに大暴落することはないので安定性は抜群です。
裏付けとなる資産を保有する必要がある
ステーブルコインは裏付けとなる資産が求められます。
たとえばドルの場合は、発行枚数と発行元が保有するドルの数量を一致させなければいけません。
仮に特定のドルを持っていないことがわかれば、仮想通貨の信用性が落ちて、安定性もなくなるので注意が必要です。
しかし、裏付けとなる資産さえ保有しておけば価格は安定します。
法定通貨の代替通貨として活用できる
ステーブルコインはその安定性の高さから、法定通貨の代替として活用することも可能です。
仮想通貨といえば、価格変動の高さを活かして利益を狙う認識があるでしょう。
最近では仮想通貨投資ができるサービスも活発化しているので、仮想通貨=お金儲けのイメージが強いです。
しかし、ステーブルコインの場合は決済手段としての期待が広がっています。
コロナウイルスの影響で非接触型の決済方法も増えてきているので、今後さらなる盛り上がりを見せてくれるでしょう。
送金が簡単かつ低コスト
ステーブルコインは低コストで送金できるのも大きな魅力です。
たとえば、日本国内の銀行から海外の銀行にドルを送金すると、2,000~3,000円以上の手数料が発生してしまいます。
そのうえ、法定通貨を送金すると数日かかることも多いのですぐ取引できません。
一方でステーブルコインで送金すると、銀行を介さず相手のウォレットへ直接振り込めます。
送金手数料も安く、基本的に2,000円以下です。
さらに、送金に時間を要さないのでスピーディに振り込むこともできます。
コストや時間を節約して海外取引所に送金したい場合にはおすすめです。
ステーブルコインのデメリット
ステーブルコインのデメリットや注意点などを解説していきます。
詐欺コインが流通している危険性がある
ステーブルコインの中には信頼性の低い詐欺コインも含まれています。
法定通貨担保型の場合は比較的信頼性が高く、安全に利用できるのが特徴です。
しかし、仮想通貨担保型や無担保型だと、一部危険性を伴う詐欺コインが含まれています。
仮想通貨を保有する際は、発行会社の信用度を事前にチェックしておかなければいけません。
どうしても不安な場合は、テザーのような信頼性の高い仮想通貨だけを使用するのもありです。
政府に規制されて利用できなくなる恐れがある
ステーブルコインは過去の大きな出来事から世界的に規制強化の動きが高まっています。
過去にテラがドルとの連動性を失い、価格が暴落するという大きな出来事がありました。
そうした中、日本ではステーブルコインを規制する初めての法律「改正資金決済法」が参院本会議で可決・成立しました。
規制の対象となるのは担保型だけですが、今後アルゴリズムの無担保型も規制下に入るかもしれません。
規制は世界的に拡大しているので、最悪の場合ステーブルコインそのものを利用できなくなる可能性もあります。
今後どのような立ち位置に落ち着くのか要チェックです。
ハッキングされるリスクが潜んでいる
ステーブルコインはハッキングのリスクもあります。
実際にOringin Dollarがハッキングを受けて、700万ドル相当の被害に遭いました。
ほかにも、イーサリアムベースの「Beanstalk」がハッキングを受け、230億円相当の資金が不正流出したこともあります。
ハッキングを100%防ぐことは難しいですが、使用する取引所選びに気を付ければハッキングのリスクを大幅に軽減できます。
たとえば以下のセキュリティシステムを導入している取引所であれば比較的安全性が高いです。
- コールドウォレット
- 資産の分別管理
- 通信の暗号化
- 二段階認証
- 本人確認
- マルチシグネチャ
上記のセキュリティがひと通りそろっていれば、ハッキングのリスクも抑えられます。
ステーブルコインの主な仮想通貨銘柄
知名度の高い主なステーブルコイン銘柄を紹介していきます。
テザー(USDT)
テザーは米ドルと連動しているステーブルコインで、ビットコインやイーサリアムに次いで時価総額の高い仮想通貨です。
Tether Limited社によって運営されていて、1ドル=1USDTになるよう調整しています。
ステーブルコインの中でも時価総額がもっとも高いことから価格が安定しやすいです。
仮想通貨投資として向いているとは言えませんが。価格帯が安定していることから決済手段としての活用が期待されています。
しかし、テザーは少し懸念材料がある通貨です。
ステーブルコインの価値を発揮するためには、テザーの時価総額と同程度の米ドルを保有する必要があります。
そんな中Tether Limited社は米ドルの保有に関する根拠を提示していません。
怪しい背景があることから、テザーは徐々に信頼性が落ちてきています。
USDコイン(USDC)
USDコインはCentre Consortiumが発行する仮想通貨です。
テザーと一緒で米ドルと連動するように設計されています。
ステーブルコインの中ではテザーに次ぐ時価総額です。
価格変動が小さいので、テザーと一緒で投機には向いていません。
ただ、VISAのグローバルネットワークに追加されているので取引手段としては優秀です。
テザーとは違って大手会計事務所からの監査も受けているため、担保にしている米ドルの透明性が高いのもポイントです。
Binance USD(BUSD)
Binance USDは海外取引所として有名なBinanceが発行する米ドル担保型のステーブルコインです。
BUSDは毎月監査を受けているので、担保としている米ドルが保有されているかどうかの透明性もあります。
そのうえ、Binanceで取引すると手数料が発生せず、ほかのステーブルコインより安く購入することも可能です。
メリットが多く見えるBinanceですが、購入できるところがBinanceしかありません。
そのためテザーやUSDコインと比べると使いづらいのが難点です。
ステーブルコインの購入方法/買い方
ステーブルコインは国内の仮想通貨取引所では取り扱いがないため、海外の仮想通貨取引所で購入する必要があります。
1.国内仮想通貨取引所でBTCやETHを購入する
まずは国内取引所でアカウントを作成してビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨を購入しましょう。
購入する仮想通貨は送金先んの海外取引所が対応しているものであればなんでも良いです。
ただ、仮想通貨によって送金手数料が大きく異なります。
手数料が比較的安いのはビットコインやイーサリアムなのでおすすめです。
また、国内取引所のアカウントを持っていない場合は、コインチェックの利用をおすすめします。
コインチェックは国内取引所の中でも信頼性が高く、利用者数も多いです。
利用者数が多いとネットの情報も多く、何か困ったときに自分で検索して解決することができます。
しかもコインチェックは操作画面もシンプルなので使いやすいです。
総合的に優れているので、国内取引所のアカウントを持っていない場合はコインチェックを利用してみてください。
>>国内アプリダウンロード数No.1
スマホで最短1日で取引可能!<<<
※公式サイトに遷移します。
2.購入した仮想通貨を海外取引所に送金する
国内取引所で仮想通貨を購入したあとは送金手続きへ進みましょう。
送金手続きは海外取引所から以下の流れで操作するのが一般的です。
- 1.海外取引所のマイページにログインする
- 2.マイページにある入金ボタンを押す
- 3.入金アドレスを入手する
- 4.国内取引所のマイページにアクセスして「仮想通貨の出金」をクリックする
- 5.送金する通貨や金額、入金アドレスなどを入力する
- 6.入金アドレスを登録すると送金が完了する
非常に簡単な手続きなので、一度送金すれば慣れるでしょう。
ただ、入金アドレスを入力する際は注意しなければいけません。
仮に入金アドレスを間違えてしまうと、仮想通貨が送金されないだけでなく、どこかに消滅してしまいます。
アドレスを間違うだけでお金がすべて無駄になるので、入力の際は何度もチェックしておきましょう。
不安な場合は少額から送金するのもおすすめです。
3.海外取引所でステーブルコインを購入する
送金されていることを確認できたらステーブルコインを購入しましょう。
仮想通貨は基本的に取引画面から購入できます。
どの通貨を購入しても良いですが、最初は信頼性が高いテザーやUSDコインがおすすめです。
ステーブルコインが大暴落した事件
2022年の5月に、ステーブルコイン「UST」の発行を進めていた計画「Terra(LUNA)」が大暴落しました。
一時期は時価総額ランキングでトップ10入りするほどの人気を誇る通貨でしたが、USTのドル連動崩壊と一緒にルナの価格も暴落しました。
99.99%もの大暴落で、わずか1週間で100万分の1にまで価値が下がったほどです。
金額にすると、大暴落前までは14,000円台でしたが、2022年5月には0.01円台まで下がりました。
2022年6月上旬では、0.008~0.01円前後を推移しているので、今後復活するのは難しいかもしれません。
しかし、現在では新たなTerra2.0チェーンで発行される新ルナが誕生しています。
新ルナは今後のプロジェクト次第で化ける可能性もあるので要チェックです。
ステーブルコインの今後の将来性
価格推移が安定しているステーブルコインは今後の活用が期待されています。
ボラティリティが高いという仮想通貨の弱点を克服した存在なので注目度は高いです。
さらに、今後ブロックチェーン上で技術が進歩していくと、決済手段の幅も広がります。
将来的にステーブルコインを取り扱う店舗が増える可能性もあるので、そうなれば一気に普及する可能性は高いです。
しかし、ステーブルコインはマネーロンダリングに悪用されるリスクもあるので、各国の政府から規制される可能性もあります。
将来性が期待できると同時に、規制される危険性もあるので、今後の動向に注目しておきましょう。
ステーブルコインの仕組みや種類まとめ
この記事では「ステーブルコインの仕組みや種類、種類や主な銘柄、メリット・デメリット」などについて解説してきました。
ステーブルコインとは取引価格が安定するように作られた仮想通貨のことです。
テザーやUSDコインなどはステーブルコインにあたります。
ステーブルコインの魅力はボラティリティが小さいところです。
本来、仮想通貨は価格変動のリスクが高いですが、ステーブルコインは価格帯が安定しています。
取引には向きませんが、今後決済手段として用いられる可能性が高いです。
その一方で政府からの規制や暴落などのリスクもあります。
今後どのような動きを見せるのか要チェックです。