この記事を読んでいるあなたは、
- NFTのBurn(バーン)って何?
- NFTをBurn(バーン)するにはどうすればいい?やり方は?
- NFTをBurn(バーン)する際はどんな点に注意すべき?
上記のように考えているかもしれません。
この記事では「NFTをBurn(バーン)するメリットややり方、注意点」などをお伝えしていきます。
NFTのBurn(バーン)とは
NFTのBurn(バーン)とは、不要なNFTを削除することです。
Burnは、「燃やす」という英単語からきており、直訳するとNFTを燃やすという意味になります。
そもそもNFTとは、非代替性トークンのことをいい、ブロックチェーンを基盤に作成された偽造不可なデジタルデータのことを指します。
従来のデジタルデータはコピーや改ざんが容易であり、資産価値はほとんどないとされていました。
しかし、ブロックチェーン上のデジタルデータであればコピーや改ざんができなくなることから、デジタルデータに資産的価値が付くようになったのです。
そのデータの単位がNFTと呼ばれ、デジタルアートや音楽、ゲーム、動画といったものが取引対象とされています。
NFTの代表的な取引を行っているのが、Openseaと呼ばれるマーケットプレイスです。
1か月間で約92億円増もの取引高を記録するなど、急成長を遂げました。
しかし、Openseaには取引や作成したNFTを削除する機能はありません。
そのため、勝手に送られてきたNFTや作成したもののいらなくなったNFTなどがどんどん溜まって邪魔に感じている方も多いでしょう。
不要なNFTを削除したい場合は、下記で紹介するBurn(バーン)を使ってウォレット内から削除することが可能です。
ただし、一度Burn(バーン)するとそのNFTは二度と復元できません。
Burn(バーン)する際は、細心の注意をしながら操作しましょう。
NFTをBurn(バーン)するメリット
NFTをBurn(バーン)するメリットは、以下の通りです。
- 知らない人から送られてきた不必要なNFTを削除できる
- 誤って作成してしまったNFTを削除できる
- NFTの供給量を減らし価値を上げることができる
それぞれのメリットについて、詳しく解説していきます。
知らない人から送られてきた不必要なNFTを削除できる
NFTをBurn(バーン)するメリットの1つは、知らない人から送られてきた不必要なNFTを削除できるという点です。
NFTを購入すると、いつの間にか自分のコレクションに知らないNFTが紛れ込んでいることがあります。
NFTは仮想通貨と同様、ウォレットアドレスがあれば簡単に送ることができます。
最近は「エアドロップ詐欺」と呼ばれる詐欺手法も増えているため、注意が必要です。
見知らぬNFTがコレクション内に入っているのは気持ち悪い、怖いという方は多いでしょう。
そのような場合は、NFTをBurn(バーン)する方法が有効です。
しかしなかには、スパムや荒らしと思われる不審なNFTも存在します。
詐欺目的のNFTを誤って操作すると、ウォレットの中身が盗まれたり個人情報が抜き取られたりなど危険です。
NFT界隈では「触らぬ神に祟りなし」と、怪しいNFTはBurn(バーン)せずに放置した方がよいといった考えの方も多くいます。
なお、見知らぬNFTは放置しておけば、Opensea側が自動で削除してくれるようです。
詐欺目的で送られてきたNFTは、誤タップでウォレット内の情報が抜き取られる可能性もあるため、不安な方はそのまま放置しても問題はありません。
最近ではウーパールーパーをモチーフにした「UPA」という、不要なNFTを食べて育つNFTも誕生しています。
詐欺目的のスパムNFTを食べさせることができるため、NFTのBurn(バーン)の役割も担っている画期的な機能です。
気になる方は、チェックしてみましょう。
誤って作成してしまったNFTを削除できる
NFTのBurn(バーン)は、自分で作成したNFTを削除することも可能です。
作成したものの売れなかったものや誤って作成したNFTなど、自分のコレクションに置いておく必要がないもの、置いておきたくないものを削除することができます。
また、新しいプロジェクトを始めるにあたり、統一性のないコレクションなど見る人の購買意欲が削がれるものなどBurn(バーン)できれば自分にも大きなプラスになります。
しかし、せっかく作成したものをBurn(バーン)するのは気が引けるという方もいるかもしれません。
そのような場合は、NFTを非表示にすることも可能です。
Openseaプロフィールから非表示にしたいNFTを選択し、右下にある「…」マークをクリックします。
目のマークに斜線がある「Hide(非表示)」を選択、「Continue」をクリックしたら完了です。
初めて非表示を行う際は署名の要求が出ますが、ガス代などはかかりません。
NFTの供給量を減らし価値を上げることができる
NFTのBurn(バーン)は、NFTの供給量を減らしてその価値を上げることも可能です。
NFTは需要と供給のバランスにより、価格が変動します。
つまり、NFTを欲しがっている人に対し、売られている数が少なければNFTの価値が上がるということです。
なかには大量作成したコレクションの一部をBurn(バーン)して、価格を上昇させる手法もよく見られます。
各個人のウォレット内のNFTを勝手にBurn(バーン)することはできないため、Burn(バーン)してもらえる希望者を募ることがあります。
しかし、価値のあるNFTを進んでBurn(バーン)する人はほとんどいません。
このような場合は、Burn(バーン)する代わりに、新たなNFTを配布するケースが一般的です。
今後価値の上がる可能性のあるNFTを受け取ることができるとあれば、率先してBurn(バーン)をする人が増えます。
代表的なものでいうと、人気コレクションの「CryptoNinja Partners(CNP)」では「バー忍」という独自のシステムが取り入れられました。
バー忍は、Burn(バーン)希望者に新キャラを配布するといった内容です。
この企画によってBurn(バーン)の対象となったNFTや新キャラの価値は高くなり、さらにCNP全体の価格上昇にも繋がりました。
NFTをBurn(バーン)する方法・やり方
NFTをBurn(バーン)する方法は、以下の通りです。
- Burn(バーン)するNFTを選択
- バーンアドレスを入力し「Transfer」をクリック
- MetaMaskで取引を承認
手順について、詳しく解説します。
Burn(バーン)するNFTを選択
まずは、Openseaで不要なNFTを選択します。
この際、必要なNFTを選択しないよう注意しましょう。
NFTは一度Burn(バーン)すると、二度と元に戻ることはありません。
バーンアドレスを入力し「Transfer」をクリック
NFTを選択したら、右上にある紙飛行機マークの転送(Transfer)をクリックします。
「Address」部分に「0x000000000000000000000000000000000000dEaD」を入力し、下部にある転送(Transfer)をクリックします。
転送ボタンを押す前に、選択したNFTが合っているかを確認してください。
MetaMaskで取引を承認
その後、MetaMaskでガス代(手数料)の支払い承認をすれば、Burn(バーン)完了です。
バーンアドレスに送信後、「Continue」をクリックするとMetaMaskが表示されます。
きちんとできていれば、選択したNFTの所有者がBurnAddressに変わっています。
ガス代が不足している場合やMetaMaskで支払いの承認が行われていないとエラー表示されるため、原因を調べてもう一度トライしてみましょう。
エラーはガス代不足やバーンアドレスの間違い、MetaMaskが未承認だったなどが考えられます。
Burn(バーン)する前にはガス代が足りているか、支払い承認をしたか確認するようにしてください。
パソコンやタブレット、スマホも同様の手順で行いましょう。
なお、NFTのBurn(バーン)はイーサリアムまたはポリゴンチェーンに対応しています。
SolanaのNFTをBurn(バーン)することはできないため、注意してください。
NFTをBurn(バーン)する際の注意点
NFTをBurn(バーン)する際は、以下の点に注意してください。
- Burn(バーン)したNFTは復元できない
- 他人に依頼すると資産を抜き取られる可能性がある
- ガス代が発生する
それぞれの注意点について詳しく解説していきます。
Burn(バーン)したNFTは復元できない
必要なNFTは、Burn(バーン)しないよう注意が必要です。
NFTはBurn(バーン)すると、二度と元に戻すことはできません。
Burn(バーン)する際は大切なNFTに触れないこと、Burn(バーン)アドレスに送る前に最終確認することが大切です。
Burn(バーン)するのが不安・心配な方は、非表示(Hidden)にする方法もあります。
非表示にするだけで完全に消えるわけではないため、Burn(バーン)するか悩んでいる方におすすめです。
他人に依頼すると資産を抜き取られる可能性がある
他人にBurn(バーン)を依頼するのも、注意が必要です。
NFTをBurn(バーン)する際、MetaMaskなどのウォレット連携が必要になります。
その際に個人情報や資産、コンテンツなどが悪用されたり抜き取られたりする危険があります。
NFT出品代行サービスなどもありますが、このようなサービスは、詐欺の可能性が考えられます。
大切な資産を守りたければ、こういった類のサービスは利用しないのがよいでしょう。
よく見られるのはTwitter(X)で親切を装い、近づいてくるパターンです。
本当に親切な人かもしれませんが、ウォレットは自分の財布と同様です。
個人情報やお金を知らない人に預けていいものか、きちんと考えましょう。
初心者のうちは知識がなく、できる人にお願いしたいという気持ちもあるかもしれません。
しかし、そのような考えに漬け込む詐欺師も存在するため、自分自身で調べて知識をつけながら行うことも大切です。
また、Openseaなど公式のマーケットプレイスに似せた詐欺サイトも存在します。
最近の詐欺サイトは作りも巧妙で、見分けがつきにくくなっています。
誤って登録してしまうと、個人情報や資産などが抜き取られる可能性もあるため、必ずURLを確信して公式サイトを利用するようにしてください。
ガス代が発生する
NFTのBurn(バーン)は無料ではなく、ガス代が発生します。
いくつかのサイトで「無料」と書かれているものがありましたが、チェーンによって異なります。
ポリゴンチェーンの場合はガス代がかからない、または少額、イーサリアムチェーンの場合は数百円程度のガス代が必要です。
ガス代は日や時間帯によって異なるため正確な数字はわかりませんが、Burn(バーン)する際はガス代のチャートをチェックしてタイミングを見計らいましょう。
なお、詐欺目的のNFTはポリゴンチェーンの場合が多いため、そのようなNFTをBurn(バーン)する際のガス代はほぼかからないと思ってよいでしょう。
NFTのBurn(バーン)に関してよくある質問
NFTのBurn(バーン)に関してよくある質問を紹介します。
Burn(バーン)は無料で行える?
Burn(バーン)は、無料ではありません。
Burn(バーン)はNFTを削除できるとはいっても、バーンアドレスにNFTを送信していることになるため必ずガス代(手数料)が発生します。
ガス代は毎秒ごとに変動するため、一概にいくらとは伝えられませんが、ポリゴンチェーンは数円程度、イーサリアムチェーンは数百円程度と考えていた方がよいでしょう。
少しでもガス代を安くしたい方は、Etherscanで事前に確認するのがおすすめです。
Etherscanでは、ガス代単位をGwei(ギガウェイ)とし、「1Gwei=0.000000001ETH」となります。
そこにOpenseaの送金手数料の上限(210,000)をかけることで、ガス代を算出することができます。
Burn(バーン)する際、ガス代が足りずにエラーになることもあるため、事前にチェックしておくのがおすすめです。
Burn(バーン)に失敗した原因は?
Burn(バーン)に失敗する原因は、主に3つです。
- ガス代が不足している
- バーンアドレスを間違えている
- MetaMaskの承認が行われていない
Burn(バーン)は無料ではなく、手数料のガス代がかかります。
ガス代はEtherscanのサイトから、事前に算出することが可能です。
まずは、EtherscanでGweiを確認します。
ガス代の計算ですが、たとえばLowが20Gweiの計算式は「20Gwei×0.000000001ETH×210,000(送金手数料の上限)=0.0042ETH」です。
事前にガス代を計算しておくとガス代の不足に対応できるほか、ガス代の節約にも繋がります。
また、計算よりも少し多めに入れておくとエラーになる可能性は低くなるでしょう。
バーンアドレスは「0x000000000000000000000000000000000000dEaD」です。
Etherscanの公式サイトからコピペ使用するか、上記をコピペして使用しても問題ありません。
バーンアドレスに送信した後は、MetaMaskでの承認が必要です。
これら以外の原因があった場合は、マーケットプレイスに問い合わせてみましょう。
Burn(バーン)以外にNFTを削除する方法は?
NFTはBurn(バーン)以外に、非表示(Hidden)にする方法があります。
まずは、Openseaの公式サイトからアイコンマークをクリックし、非表示にしたいNFTを選びます。
右下にある「…」マークをクリックして「Hide」を選択、「Continue」をクリックしたらHidden(非表示)ページにNFTを移動させて完了です。
なお、非表示にしたNFTを表示させることも可能です。
プロフィール画面から「More」を選択し、「Hidden」をクリックします。
非表示を解除したいNFTを選び、「…」マークをクリック、「Unhide」を選択したら「Continue」で完了です。
ちなみに、Hiddenから移動させたNFTを並び替えることもできます。
アイコンマークから「Featured items」を選択、「署名」をクリックします。
「Create section」をクリックし、コレクション毎にまとめたいNFTを選び、「Next」をクリックします。
選んだNFTで問題なければ「Next」、グループの名前を入力して「Done」で完了です。
NFTのBurn(バーン)にはガス代が発生しますが、HiddenやUnhideにガス代はかかりません。
Burn(バーン)には税金はかかる?
NFTをBurn(バーン)して新たなNFTと交換した場合、税金の申告が必要です。
NFTの取得時の為替レートやガス代などを取り崩して、費用を計算します。
旧NFT購入時と新NFT交換時でレートが異なるため、為替差損益の計算も必要です。
また、新NFTの時価や受贈益の確認も必要です。
ただし、個人的な税金の計算をするのは非常に難しいため、不安な方は税理士など専門家に相談・依頼するのがおすすめです。
NFTをBurn(バーン)する方法やメリットまとめ
この記事では、「NFTをBurn(バーン)するメリットややり方、注意点」などをお伝えしてきました。
NFTをBurn(バーン)するとはNFTを燃やすこと、すなわちNFTを完全に消去することです。
NFTの取引を行う代表的なOpenseaといったマーケットプレイスには、NFTを削除する機能が備わっていません。
そのため、勝手に送られてきたNFTや自分で作ったもののいらなくなったNFTなど、邪魔と感じていた方は多くいました。
今回紹介したNFTをBurn(バーン)する方法を使えば、邪魔なNFTを自分のコレクションから削除することが可能です。
ただし、一度Burn(バーン)したNFTは二度と元に戻すことはできません。
NFTをBurn(バーン)する際は、細心の注意を払って行うようにしてください。
なお、勝手に送られてきたNFTのなかには、詐欺目的の可能性も考えられます。
誤って操作をすると、個人情報やウォレットの中身を抜き取られる危険があります。
怪しいNFTはOpensea側が削除してくれるため、そのまま放置しておいても問題ありません。
また、資産を抜き取られる危険があるためNFTの削除は他人に依頼しない、公式サイトを利用する、ガス代(手数料)が発生する、といったことも念頭に置いておきましょう。
NFTのBurn(バーン)は、とても簡単に行うことができます。
上記の方法でを使い、安心してNFTライフを楽しんでください。