仮想通貨ICP(インターネットコンピューター)とは、世界中の独立したコンピューターによって、ブロックチェーンによる分散型インターネットクラウドを提供するプロジェクトのことです。
ICPは無制限の容量を持つことや分散型のクラウドサービスを提供していることなどを特徴とするブロックチェーンで、大手企業によるサービスやマーケットの寡占化の緩和の効果を期待されています。
また、ICPは2021年に発行された新しい通貨であるにも関わらず時価総額ランキングでは安定した順位につけていることから、人気の高い通貨であると言えます。
この記事ではそんな仮想通貨ICP(インターネットコンピューター)の将来性や価格動向、購入方法などについて解説します。
「仮想通貨のICP(インターネットコンピューター)がどんな通貨なのかを知りたい」という方や「ICPの将来性を知りたい」という方はこの記事を参考にしてみてください。
この記事でわかること |
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なお、おすすめの国内仮想通貨取引所ランキングは以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
仮想通貨のICP(インターネットコンピューター)とは
出典:https://internetcomputer.org/
仮想通貨ICP(インターネットコンピューター)とは、世界中の独立したコンピューターによって、ブロックチェーンによる分散型インターネットクラウドを提供するプロジェクトのことです。
2016年、ドミニク・ウィリアムズ氏が非営利科学研究組織のDFINITY財団として設立し、2020年5月に上場しました。
2024年現在、ICPは時価総額が約9,300億円であり、仮想通貨の中で20位ほどの銘柄です。
クラウドサービスをブロックチェーン上で実現させることを目指しており、今後多くのアプリやサービスの開発に利用されることを期待されています。
また、ICPは比較的新しいプロジェクトであり、Web3.0への転換に大きく関わると見込まれているため、多くの注目を集めている銘柄の一つです。
銘柄名 | Internet Computer |
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ティッカーシンボル | ICP |
発行上限枚数 | 上限なし |
時価総額 (2024年現在) | 934,550,482,220円 |
公式サイト | ICP(インターネットコンピューター)公式サイト |
仮想通貨ICP(インターネットコンピューター)の特徴
仮想通貨ICP(インターネットコンピューター)の特徴は下記の通りです。
仮想通貨ICP(インターネットコンピューター)の特徴 |
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それぞれ解説します。
無制限の容量を持つ
仮想通貨ICPの特徴として、無制限の容量を持つことが挙げられます。
ICPは世界中に独立したノード(=コンピューター端末)を一体化させ、巨大なブロックチェーンを構築しています。
また、コンピューターが処理機能を過剰に使用しないように、処理するデータの容量の増減に応じて、使用するノードを増やしたり減らしたりすることも可能です。
そのため、常にデータの容量確保が可能であり、大規模なアプリケーションでも高速な処理を実現しています。
分散型のクラウドサービスを提供している
仮想通貨ICPは、中央集権型のサーバーに依存するのではなく、分散型のクラウドサービスを提供しています。
現在のクラウドサービスは、AmazonやGoogleなどの特定の大手企業が管理する中央集権的なサービスが中心です。
ただ、中央集権的なクラウドサービスは、特定の企業にユーザーの個人情報が集中してしまうことが問題視されています。
一方、ICPはブロックチェーン技術によりデータを分散的に管理でき、セキュリティが高いのが特徴です。
巨大企業による個人情報や利益独占からの脱却を目指すICPの技術は、分散型インターネット「Web3.0」に向けて大きく期待されています。
高速でスマートコントラクトを実行できる
仮想通貨ICPは、高速でスマートコントラクトを実行できるという特徴もあります。
スマートコントラクトとは、ブロックチェーン上で自動的に取引を進めるシステムのことです。
契約や取引があった際、特定の条件を満たすことで決められた処理を自動的に実行し、取引内容をブロックチェーンに記録します。
スマートコントラクトは、自動販売機で飲み物を購入する際と同じようなシステムと言われています。
自動販売機にお金を払い商品を選択すると、商品の売買契約が成立し、購入者に商品が提供されます。
「お金を払い商品を選択する」という条件を満たすことで、売買契約が成立し、その後の取引は自動的に実行されます。
以上のような記録により、ブロックチェーン上に記録が残るため、スマートコントラクトは信頼性が高いのが特徴です。
ICPはそんなスマートコントラクトを高速で実行できるため、安全性・利便性ともに高い通貨であると言えます。
独自のプログラミング言語「Motoko」を提供している
ICPを運営するDFINITYは、独自のプログラミング言語「Motoko」を提供していることも特徴の一つです。
Motokoは、ブロックチェーン上で容易に分散型アプリやサービスを構築できるように開発されました。
今後多くの開発者に導入してもらうために、新機能の実装や改善も定期的に行われています。
開発に対する難易度も比較的低めであり、ブロックチェーン上のシステム構築が容易になると見込まれています。
ブロックチェーンはWeb3.0に向けてさらなる普及が期待されるため、Motokoによる開発の増加やそれに伴う仮想通貨ICPの注目の増加も見込まれています。
仮想通貨ICP(インターネットコンピューター)の価格動向
出典:https://www.tradingview.com/chart/VexzHFGO/?symbol=ICP
ICPは2021年5月10日に上場し、上場後は一時700ドル(約10万円)にまで急騰しました。
しかし、直後に暴落し翌日には250ドル(約37,500円)まで下落します。
ICP暴落の原因は、上場後の価格の急騰により、投資家が利益を求めて一気に売却したことが考えられます。
その後、ICPは80ドル(約12,000円)近辺で推移しましたが、2022年9月には3ドル(約450円)を下回るほど大きく下落しました。
しかし、2023年には仮想通貨全体で市場の成長があり、ICPの価格も10ドル(約1,500円)から15ドル(約2,250円)まで回復しています。
2024年現在も10ドルから15ドルまでの間で取引され、2022年以前よりもかなり安価であると言えます。
なお、2023年からは価格が大きく下がっていないため、今後も価格が上がり続けることが期待できます。
※1ドル150円で計算
仮想通貨ICP(インターネットコンピューター)の将来性
仮想通貨ICPは2023年から2024年現在に至るまで、価格が大きく下がっていないことから、将来性の高い通貨であると言えます。
また、ICPは以下のような理由があることからも将来性が高いと言われています。
仮想通貨ICP(インターネットコンピューター)の将来性を期待できる理由 |
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それぞれの理由について解説します。
クラウドサービスの需要が拡大してきている
仮想通貨ICPはクラウドサービスの需要が拡大してきていることから、将来性が高いと言われています。
世界のパブリッククラウドサービス市場は、継続的に成長しています。
実際に、総務省の令和5年版情報通信白書の調査では、世界のパブリッククラウドサービス市場は2021年で前年比28.6%増の4,106億ドル(約61兆円)であるとされています。
また、2026年には9,152億ドル(約137兆円)までに成長すると予測され、今後も需要の拡大が見込まれます。
なお現在、世界のパブリッククラウドサービス市場のシェアはMicrosoft、Amazon、IBMなどの上位米国5社が全体の約半数を占めています。
クラウドサービスの寡占化を解決するため、ICPによる分散型のクラウドサービスプラットフォームの構築が期待されています。
ビットコインとの接続が発表された
ICPとビットコインの接続が発表されたことで、ICPはビットコインの投資家からも注目される通貨となっています。
ICPはビットコインネットワークと接続することで、高速なスマートコントラクトによってビットコインの残高操作を行うことが可能となりました。
将来的に、ICPを利用して開発された分散型アプリやサービスが、ビットコインの決済へ対応されることが期待されています。
また、ビットコインのほかにも、ICPはイーサリアムとの接続についても検討がされています。
ビットコインに加え、イーサリアムとの統合に成功するとICP上の開発も行いやすくなり、ICPの価値が高まるとともに、仮想通貨市場も大きく発展すると見込まれています。
ICPエコシステムの拡大が見込まれている
仮想通貨ICPを運営するDFINITY財団は今後のICPエコシステムを拡大させると発表しています。
エコシステムとは、ブロックチェーンが生み出す仮想通貨によって成り立つ社会や経済の仕組みのことです。
ICPのエコシステムは、ブロックチェーン上の取引を高速で使いやすくすることが目標です。
高速で使いやすいICPエコシステムの拡大により、各ユーザー同士の取引が活発になると期待されています。
特にICPは、高速に取引できる点がNFTの取引や分散型アプリケーションに適しているため、ICPを利用したサービスの増加が見込まれます。
仮想通貨ICP(インターネットコンピューター)の注意点
ICPはプロジェクトの透明性や安全性に問題が見つかる可能性があることに注意が必要です。
ICPは2021年に上場された比較的新しい通貨です。
一般的に新しい通貨では、不具合が発見されたり発生したりすることで価格が暴落することがあります。
実際に2024年2月に発表されたMiner(マイナー)トークンは、発表の数時間後に不具合が見つかったことで約113ドル(約16,950円)から約6ドル(900円)まで下落しました。
ICPも比較的新しい通貨であるため、将来的に不具合が見つかり価格が下がる可能性があります。
また、ICPは仮想通貨市場全体の動向による価格変動も起こりやすいです。
ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨が下落すると、つられてICPの価格も下がる傾向にあるため、ICPだけでなく他の仮想通貨の価格動向にも注意しましょう。
仮想通貨ICP(インターネットコンピューター)の買い方
仮想通貨ICPは以下の手順で取引できます。
仮想通貨ICP(インターネットコンピューター)の買い方 |
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おすすめな仮想通貨取引所なども含めて、それぞれ解説します。
国内仮想通貨取引所の口座を開設する
仮想通貨ICPを買うためには、まず国内仮想通貨取引所で口座を開設しましょう。
ICPは現在国内の取引所で購入できないため、ICPを買うには国内取引所で口座を開設してから、一度イーサリアムなどの仮想通貨に換えて、当該通貨を海外取引所に送金する必要があります。
そのため、操作が煩わしかったり、取引に手数料がかかったりする国内取引所で口座開設を行ってしまうと不必要な時間や資金が発生してしまうことになります。
そこで、国内取引所の口座開設にはCoinTradeがおすすめです。
出典:https://coin-trade.cc/
CoinTradeは取引手数料が無料で、操作方法も簡単であるため初心者でも気軽に始められます。
また、マルチシグやコールドウォレットなどセキュリティ対策も万全であるため、安心して利用できます。
CoinTradeはセキュリティが高く、簡単な操作で取引を行うことができるため、取引初心者の方に特におすすめです。
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取引用の仮想通貨を購入する
次に、国内取引所の口座に日本円を入金し、仮想通貨を購入しましょう。
ただし、国内取引所で仮想通貨ICPは取引できないため、元手となる取引用の仮想通貨を購入する必要があります。
日本円を入金してから、ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨を買いましょう。
海外取引所に仮想通貨を送金する
次に、海外取引所に仮想通貨を送金しましょう。
海外取引所に送金を行う際には仮想通貨ICPの取引に対応している取引所を選ぶようにしましょう。
なお、ICPに対応していない取引所の口座しか持っていない方や、そもそも海外取引所の口座を持っていない方は、事前に海外取引所に口座を開設しておく必要があります。
バイナンスをはじめとした、日本語対応されている海外取引所が便利です。
口座を開設した後に、購入した仮想通貨を海外取引所の口座に送金しましょう。
仮想通貨ICPを購入する
海外取引所へ仮想通貨を送金できれば、仮想通貨ICPを購入できます。
送金した仮想通貨から交換する銘柄と金額を選択し、トレードを行いましょう。
取引所がICPの通貨ペアとしてUSDTを利用する場合は、購入した仮想通貨とUSDTを交換し、USDTを使ってICPを購入しましょう。
仮想通貨ICP(インターネットコンピューター)についてよくある質問
仮想通貨ICP(インターネットコンピューター)についてよくある質問を紹介します。
ICPがローンチされたのはいつか?
ICPは2015年に発表され、非営利科学研究組織のDFINITY財団により2016年に設立されました。
ICPが上場されたのは2021年5月で、コインベースやバイナンスなどの大手取引所に上場され700ドルの最高値を記録しました。
ICPはステーキングができるのか?
仮想通貨ICPもステーキングができます。
ICPをNNSウォレットに入金することで、ICPのステーキングが可能です。
ICPをステーキングすることで、ガバナンスへの投票権や参加に対する報酬を獲得できます。
ただし、NNSでステーキングするためには、Internet Identityというサービスのアカウントを作らなければなりません。
無料で作成できるため、ステーキングをする際は必ず事前にアカウントを作成しましょう。
仮想通貨 ICP(インターネットコンピューター)の将来性・価格動向まとめ
この記事では「仮想通貨ICP(インターネットコンピューター)の将来性・価格動向」などについて解説しました。
仮想通貨ICPは、中央集権的なクラウドサービス市場から次世代型の分散的なクラウドサービス市場への転換を目標としています。
比較的新しいプロジェクトであり上場後に価格が暴落した経緯がありますが、Web3.0への移り変わりに併せて発展の見込みもあります。
またICPは、ビットコインとの接続も発表されてユーザーが増える可能性があり、価格も下がっている状態であるため、購入してみるのはいかがでしょうか。
なお、おすすめの国内仮想通貨取引所ランキングは以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。