Rakuten NFT(楽天NFT)とは、大手グループ会社「楽天」によって運営されている、NFTマーケットプレイスです。
日本のNFT市場の拡大に伴い、楽天のNFTマーケットプレイスとして注目を浴びています。
しかし「どんなサービスなのかいまいちよくわからない」「どうやって使うの？」という疑問を持っている人も多いです。
この記事では、Rakuten NFTの特徴や使い方、手数料などについて解説していきます。
この記事で分かること |
|---|
|
なお、おすすめのNFTマーケットプレイスは以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
Rakuten NFT(楽天NFT)とは
出典：https://nft.rakuten.co.jp/
Rakuten NFTとは、有名企業「楽天」が展開しているNFTマーケットプレイスです。
「NFTを民主化する」をテーマとして掲げ、NFTの売買の敷居の高さなどを取り払い、より普及させていく事を目標として運営されているのが特徴です。
実際に決済の利便性の高さや、扱っているコンテンツの知名度の高さ、各楽天サービスとの提携など、NFT初心者でも利用しやすいマーケットプレイスとなっています。
手数料
Rakuten NFTは、基本的に無料で利用することができます。
しかし「NFTの販売時」「NFTの出金時」に手数料がかかる仕組みとなっています。
Rakuten NFTでかかる手数料について、以下の表にまとめました。
| 購入手数料 | 無料 |
|---|---|
| 販売手数料 | 販売価格から14%＋税 |
| 出金手数料 | 【楽天銀行口座への出金】
【楽天銀行口座以外への出金】 |
NFTの販売時は、売買が成立した際の販売価格から14%の手数料が差し引かれて、残りの86%が売上金となります。
また、出金する際は楽天銀行の口座であり、10,000円以上の出金であれば、無料で行うことができます。
Rakuten NFTを利用する際は、楽天銀行の口座を開設し、お得に出金しましょう。
基本情報
Rakuten NFTの基本情報は、以下の表の通りです。
| マーケットプレイス名 | 楽天NFT |
|---|---|
| リリース日 | 2022年2月 |
| 取扱コンテンツ |
|
| 決済方法 | クレジットカード、楽天ポイント、仮想通貨(パック購入時のみ) |
| 対応ウォレット | 楽天Wallet |
| ネットワーク | Rakuten Blockchain |
| 運営会社 | 楽天グループ株式会社 |
| 公式サイト | 楽天NFT公式サイト |
Rakuten NFTの特徴
Rakuten NFTの特徴には、以下のようなものがあります。
- 楽天IDがあれば簡単に利用できる
- クレジットカード(日本円)で決済できる
- 購入すると楽天ポイントが貯まる
- 幅広い分野の国内企業とコラボしている
- NFTを3Dで鑑賞できる
それぞれの特徴について、詳しく解説していきます。
楽天IDがあれば簡単に利用できる
Rakuten NFTでは、楽天IDがあれば初心者でも簡単に取引することが可能です。
他のマーケットプレイスは専用のアカウント作成や本人確認といった手間がかかるというケースが多く、管理だけでも面倒に感じる人も多くなります。
楽天NFTでは楽天のIDを持っているだけで簡単に取引を開始できるため、他の買い物や別のサービスを利用するために作成したアカウントでそのまま取引をする事ができます。
「NFT自体には興味があるが、専用のアカウントを管理するリスクを避けたい」と考えている初心者の方にもおすすめです。
クレジットカード(日本円)で決済できる
Rakuten NFTでは、クレジットカードで決済が行える事も特徴です。
NFTを取り扱ったマーケットプレイスは数多くありますが、クレジットカードを利用して日本円での決済が行える所はまだそれほど多くありません。
楽天では、仮想通貨の価格の乱高下に左右されずに、NFTをより身近な物として購入できる土壌を作ることを目標としています。
対応しているクレジットカードは「楽天から発行された全てのカード」の他、VISA・Mastercard・JCB・American Express・Diners Clubです。
購入すると楽天ポイントが貯まる
Rakuten NFTでは、NFTを購入する事で「楽天ポイント」が貯まります。
楽天が提供しているサービスのほとんどで共通しているポイントとなっていて、NFTの購入でポイント付与、またNFTを購入する際にも楽天ポイントを利用する事が可能となっています。
NFT購入後、19日後以内にポイントが確定され、20日経過後に利用可能ポイントに反映される仕組みになっています。
しかし、仮想通貨でNFTを購入した際にはポイントの対象外となるため注意が必要です。
楽天カードを利用する事で100円で1ポイントが付与されるため、楽天NFTで決済を行う際にも楽天カードを利用するなどすると、ポイントを効率良く貯める事も出来ます。
幅広い分野の国内企業とコラボしている
Rakuten NFTは、様々な分野の企業とコラボを行っています。
「日本郵便」の切手のNFTコレクションや「WOWOW」オリジナルアニメのNFTアートなどがRakuten NFTのみで販売されています。
その他「バンダイナムコピクチャーズ」や「ULTRAMAN」といった人気コンテンツのNFTや「全日本プロレス」などの格闘技とのコラボコンテンツが用意されています。
コレクション性の高いものやRakuten NFTでしか購入できないものなども多数あり、NFT自体にはそれほど関心がなかった人でも興味を持ちやすく、NFT購入への敷居が低くなっています。
NFTを3Dで鑑賞できる
Rakuten NFTでは、3D NFTという新しい形態のNFT作品も販売されています。
「3D NFT」と表記されたNFT作品を購入する事で、360℃どのアングルからでもNFTを鑑賞することができます。
また、3D NFTは「AR機能」にも対応しており、購入した後はスマホのカメラなどと連動して、一緒に写真を撮るといった楽しみ方もできます。
現在ではまだ対応している商品は少ないですが、今後新たなNFTアイテムの形として普及していく事が期待できます。
Rakuten NFTの評判・口コミ
Rakuten NFTの評判や口コミを紹介します。
良い評判・口コミ
Rakuten NFTの良い評判には、以下のようなものがあります。
クレジットカードで購入できるから、楽天市場で商品を買う感覚で簡単
出典：https://twitter.com/takubo_log/status/1684829339542839296
楽天ポイント使えるし貯まるなら初めてのNFTやってみるのにいいかも
出典：https://twitter.com/nico0_0obesotsu/status/1682282183883628545
ポイントで買えるので、初心者でも始めやすい
出典：https://twitter.com/saturnalia_321/status/1679306222846234624
良い評判・口コミには、クレジットカードの利用やポイントの利用といった面での「手軽さ」を評価する声が多く見受けられました。
仮想通貨取引のための口座開設などといった手間がなく、初心者でも利用を始めやすいNFTマーケットプレイスとして注目されています。
悪い評判・口コミ
Rakuten NFTの悪い評判には、以下のようなものがあります。
販売手数料14%は高く感じる
出典：https://twitter.com/save_our_money/status/1693211376117063707
プライベートブロックチェーンなら意味ない
出典：https://twitter.com/kura_equalme/status/1692161706112196977
ほぼアルバムサービスにしかなってない
出典：https://twitter.com/kura_equalme/status/1692161422929932434
悪い評判・口コミには手数料の高さや、プライベートブロックチェーンを採用している事について言及する声が多く見られました。
良くも悪くも「Rakuten NFT」というサービスの中で完結してしまっているため、手軽な代わりにNFTとしての価値があるのか、という疑問に繋がってしまっています。
Rakuten NFTの人気プロジェクト
Rakuten NFTでは、以下のプロジェクトが人気を集めています。
- APJ NFTアート
- Rakuten NFT サラブレッド
- 豊丸NFTコレクション
- ULTRAMAN
- PLAYERS ANTHEM
サッカーJリーグに在籍する選手をモデルとして利用したNFTコレクションや描き下ろしのアートを購入できるULTRAMANなど、Rakuten NFTでしか購入できない物に人気が集まっています。
販売点数が多いアイテムはまだショップに在庫が残っているケースもありますが、現状では既に販売を終了し個人間マーケットプレイスを利用する以外の方法がないプロジェクトも多数あります。
Rakuten NFTを利用する際の注意点
Rakuten NFTを利用する際は、以下の点に注意しましょう。
- 仮想通貨決済はバック購入時にしかできない
- 購入したNFTは他サービスで扱えない
- 過去に炎上した事がある
それぞれの注意点について、詳しく解説していきます。
仮想通貨決済はパック購入時にしかできない
Rakuten NFTでは、パック購入時しか仮想通貨決済できません。
「クレジットカードや楽天ポイントに対応している」という大きなメリットと引き換えに、仮想通貨での決済には制限がかかっています。
単独のNFTアートなどを購入する際に仮想通貨を利用する事ができず「パック」と呼ばれる「NFT作品を詰め合わせたセット商品」を購入する際しか仮想通貨決済が行えません。
他サービスに比べると所持している仮想通貨を利用して転売などを行い、積極的に仮想通貨を増減させて利用していきたい人には少々不向きなサービスとなっています。
購入したNFTは他サービスで扱えない
Rakuten NFTで購入したNFTは、他のサービスで扱う事ができません。
技術的に不可能というわけではなく利用規約の中に利用不可と明記されてしまっており、Rakuten NFTのサービス内でのみ二次流通などが可能となっています。
他のNFTマーケットプレイスではこういった制限が掛かっている事はなく、基本的に購入したNFTは所有者が好きなように扱う事ができるのが一般的な扱いです。
NFTサービスを複数利用しコレクションしたい、あるいは転売などで利益を出したいというユーザーにはRakuten NFTは不向きなサービスになってしまっていることに注意しましょう。
過去に炎上した事がある
Rakuten NFTは、過去に炎上してしまった事があります。
炎上の主な理由としては「NFTマーケットプレイス」として見た際「閉鎖的な仕組み」が問題視され、ユーザーから批判の声が上がりました。
本来NFTはブロックチェーンという仕組みを利用し、世界中の誰もが購入でき、決定的な管理者が存在しない事で自由な表現の場として利用することができます。
しかし、楽天という決定的な管理者が居るためにNFTを削除できるといった管理体制があるため「NFTっぽくない」「ブロックチェーンである必要性が薄い」といった声が炎上に繋がりました。
ただしこの問題点は、現状NFTが抱えている無許可でNFT化されたアイテムなどの削除といった安全性にも繋がっているため、NFTが浸透すると共に1つの利点として機能する可能性があります。
Rakuten NFTの始め方/登録方法
Rakuten NFTの始め方は、以下の通りです。
- 楽天の会員登録を行う
- Rakuten NFT公式サイトにアクセスする
- 登録情報を入力する
- 利用規約に同意する
それぞれの手順について、詳しく解説していきます。
楽天の会員登録を行う
まず、楽天の会員登録を行います。
楽天の会員登録の手順は、以下の通りです。
- 楽天会員登録画面にアクセスする
- メールアドレス・ID・個人情報などの項目を入力する
- 入力した内容に問題がなければ「登録する」を選択
- 「楽天会員登録完了画面」が表示されれば登録完了
上記の流れで登録完了です。
画面に表示された案内の通りに入力していけば問題はありませんが、入力項目自体は比較的多めとなっているため入力間違いなど注意が必要です。
また、楽天サービスで利用する「ニックネーム」はサービス内で公開される上、他のユーザー名と重複が不可能となっている点にも注意が必要となります。
Rakuten NFT公式サイトにアクセスする
楽天の会員登録が済んでいる人は、Rakuten NFT公式サイトにアクセスしましょう。
公式サイトにアクセスしたら「ログイン・会員登録」を選択します。
登録情報を入力する
次に、Rakuten NFTの登録情報を入力します。
実際には、楽天の会員情報がそのまま利用されるため、上記の方法で楽天会員への登録が終わっている場合にはRakuten NFTで利用するニックネームを入力するのみとなっています。
入力したニックネームはNFTを購入した際などに、所有者・取引履歴などに表示される物となるため、本名などは利用しないよう注意が必要です。
ニックネームの入力に利用できるのは「英数字」「アンダースコア」「ピリオド」のみとなっているため、自分でも分かりやすい名前や普段利用しているハンドルネームなどを利用すると良いです。
利用規約に同意する
最後に、Rakuten NFTの利用規約に同意します。
Rakuten NFT内でのNFTの取り扱いなどについての内容なども記載されているため、初心者は特に読み飛ばさずにしっかりと確認しましょう。
規約の内容をしっかりと確認した上で「会員登録」を選択すれば、Rakuten NFTのサービス登録が完了し取引を始める事ができるようになります。
Rakuten NFTの購入方法
Rakuten NFTでNFTを購入する方法は、
- ショップで購入する
- 個人マーケットプレイスで購入する
という2つの場合があります。
それぞれの購入方法について、詳しく解説します。
ショップで購入する
ショップでは、企業などが販売しているNFTを購入する事ができます。
ショップでNFTを購入する方法は、以下の通りです。
- Rakuten NFTトップ画面から「全てのショップを見る」を選択
- 表示されたショップ一覧から興味のあるショップを選択
- ショップ画面の中から「カテゴリー一覧」を選択
- 興味のあるカテゴリーを選択してNFTを探す
- 販売中となっているNFTの詳細ページを開く
- 価格や内容を確認して「購入する」を選択
- 決済方法を選び、完了したら購入終了
- パックを開封する(パック商品の場合のみ)
このような流れでNFTを購入する事ができますが、注意点としては各ショップ毎にページが分けられており、販売しているNFTだけを確認するといった事はできないようになっています。
手順としては欲しい物を探して価格を確認し、決済を行うだけと複雑な手順は必要ありませんが、上で解説したように仮想通貨決済は「パック」購入時のみに限定されるため注意が必要です。
また、パック商品を購入した場合は、最後の手順として「開封」を行わないと、購入したNFTを確認できる「マイコレクション」の中に追加されないため忘れないようにしましょう。
個人マーケットプレイスで購入する
個人マーケットプレイスでは、個人が出品しているNFTを購入する事が出来ます。
個人マーケットプレイスでNFTを購入する方法は、以下の通りです。
- Rakuten NFTトップ画面から「個人間マーケットプレイス」を選択
- 出品されているNFTの中から購入したい物を選択
- 詳細画面で内容や価格を確認する
- 「選択して購入する」を選択
- 販売されている物の中から選び「買い物かごに入れる」を選択
- ページ右上から「買い物かご」を確認し「購入手続きへ」を選択
- 内容に問題がなければ決済をして完了
個人間マーケットプレイスではこのような流れでNFTを購入する事ができるようになっており、同一の物が複数違う価格で販売されている場合もあります。
その場合には自分の希望する価格の物を選んで購入できるため、表示されている価格の幅が仮に大きくなっていてもそれほど気にする必要はありません。
他のマーケットプレイスとは違い、一度「買い物かご」に入れてから決済を行うという流れがあるため、その間に売り切れてしまう、というケースも存在する事に注意が必要です。
Rakuten NFTの出品方法
Rakuten NFTで、NFTを出品する方法は、以下の通りです。
- Rakuten NFTトップ画面から「マイコレクション」を選択
- 購入したNFTの中から出品したい物を選ぶ
- 価格を自由に設定し出品する
- 出品したNFTが売れたらメールで完了通知が届く
このような流れで個人間マーケットプレイスに出品を行う事ができ、難しい手順はないため初心者であっても安心して取引を行う事が出来ます。
価格設定は自由に行なえますが、当然安すぎれば損をして、高すぎれば売れないという状況に陥る事になるため、良く考えて価格設定をしましょう。
NFTの取引履歴は全て確認できるようになっており、過去にどんな価格で購入・売却が行われたかがチェックできるため出品の際にはそちらも参考にするのがおすすめです。
Rakuten NFTのよくある質問
Rakuten NFTに関してよくある質問に回答します。
Rakuten NFTサラブレッドって何？
出典：https://thoroughbred.nft.rakuten.co.jp/
Rakuten NFTサラブレッドとは、実際の競走馬の写真を利用したNFTコレクションの1つで、楽天NFTにおけるコンテンツの中でも規模の大きいものとなっています。
単純なNFTコレクションとして写真を購入できるだけではなく、購入したNFTを利用して「デッキ」を組む事で「POG」というゲームに参加する事も可能です。
デッキに編成した競走馬が実際のレースに参加したり入賞したりすると賞金ポイントを獲得でき、獲得したポイントに応じて豪華な商品などが貰える一種のNFTゲームともなっています。
Rakuten NFTで売れない際の対処法は？
Rakuten NFTで売れない際は、価格設定などを見直してみましょう。
高く売れるに越した事はありませんが、価格が見合わない高額になっている場合でも当然売れず、他の出品者が出している安い物が先に買われてしまいます。
Rakuten NFTではNFTの詳細画面で取引履歴が全て表示できるため、過去にどれだけの価格で取引が行われているのか、しっかりと下調べをする事も重要です。
Rakuten NFTでの出金の流れは？
Rakuten NFTで出金を行う際の流れは、以下のようになっています。
- Rakuten NFTのマイページから「売上金」を確認する
- 「楽天キャッシュにチャージする」か「楽天ペイで出金する」を選択
- 現金化したい場合は「楽天キャッシュにチャージ」を選択
- 楽天キャッシュを利用して指定の銀行口座に出金
楽天での買い物などに利用する場合は「楽天ペイ」の利用が楽ですが、その場合払い戻しなどは出来ず現金化できない事に注意が必要です。
また楽天キャッシュを利用している場合でも「プレミアム型」のサービスを利用していない場合、銀行口座への振り込みが不可能な点にも注意が必要です。
Rakuten NFTの特徴や使い方まとめ
この記事では、Rakuten NFTの特徴や使い方、手数料などについて解説してきました。
Rakuten NFTは他のNFTマーケットプレイスと比べて独自性が強く、初心者でも手軽にNFTに触れられる敷居の低いマーケットプレイスであるという事がわかりました。
一方で閉鎖的なマーケットプレイスとも評価されているため、本格的にNFT取引などを利用する前の入門編として利用してみるのがおすすめです。
なお、おすすめのNFTマーケットプレイスは以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
